3分でわかる結婚相談所の全て|お見合い成立率・成婚率など

3分でわかる結婚相談所の全て|成婚率やお見合い成立の確率

 婚活がうまくいかない人の最後の拠りどころ、それは「結婚相談所」に違いありません。しかし、その実態は藪の中…。「困った人が行くところ」とか「料金が高い」という大まかなイメージはあるものの、サポート内容や料金体系、そして最も重要な成功率(=成婚率)が不明です。

 だからこそ多くの人が、高い料金を払うのに「自分に合った結婚相手は見つかるのか?」とか、「運営会社やアドバイザーは信用できるのか?」など、不安に駆られることが多々あるのでしょう。なぜなら、肝心の実態が公開されてないからです。

 この記事では、「3分でわかる…」をコンセプトに、皆さんが疑問に思うポイントに絞って、信頼性の高いデーターなどを交え、結婚相談所の知られざる実態に迫ります。ぜひ最後までお読みください。

3分でわかる結婚相談所|お見合い成立率や成婚率 著者紹介

そもそも結婚相談所とは?

結婚相談所の特徴

 いわずもがなで「結婚相手を紹介してくれる所」なんですが、テレビCMをバンバン流せるような大手から、街中でひっそり開業している中小まで、さまざまな業者が入り乱れ、サービスを展開しています。しかし、基本的な枠組みは次の2点から構成されています。

  • 数万人レベルの会員情報をシステムで管理(検索や紹介マッチングなどで利用)
  • 担当者が会員の窓口になる(アドバイザーとか仲人などとも呼ばれている)

 前者の「数万人レベルの会員情報のシステム管理」の部分だけなら、婚活サイトと仕組みは同じです。担当者が会員に相対して、本人確認やお見合いのフォローなどをのサポートを行っている点が、「結婚相談所」を「結婚相談所」たらしめる最大のポイントと言えるでしょう。

3分でわかる結婚相談所|お見合い成立率や成婚率  特徴

約7割が個人、玉石混合の業界

 個人と小規模企業が主体の業界です。具体的には約7割が個人事業主、有限会社が約1割で、大手企業(例えばIBJ・ツヴァイ・オーネットなど)はごく少数派という構成です。

 「結婚相手を紹介する」ことを事業として行う場合、数万人規模の会員を集めて、それを管理するシステムが必要になります。なぜなら、少人数の会員しかいないと十分な紹介相手を確保できないからです。大手は単独で会員を集めてシステムを構築していますが、中小はその体力がありません。では、どうしているかと言うと、使用料を払って共同センターのシステムを利用し、かつ会員情報も共有しているのです。

3分でわかる結婚相談所|お見合い成立率や成婚率  中小と大手

 この共同センターを運営しているのが、日本仲人連合や日本ブライダル連盟などです。一見すると結婚相談所の組合やNPO(非営利団体)のような名称ですが、実際のところは、開業支援や共同システム・サービスの提供などを請け負う、れっきとした営利団体です。

 この共同センターの仕組みがあるので、個人が結婚相談所を容易に開業することを可能にしています。と同時に「玉石混合」の状況を生み出している大きな原因になっているのです。

サービス内容

 結婚相手の候補者を紹介して、お見合いが成立したらセットアップやフォローを行う。また関連する業務(プロフィールの登録など)を行うのが主たるサービス内容です。まとめると…

  • 結婚相手の候補者の紹介
  • お見合い成立後のセットアップやフォロー
  • 関連する諸業務(プロフィールの登録など)

 以上なんですが、担当者による有効なアドバイスやコンサルテーションなどは期待しないほうが無難でしょう。具体的なプログラム(定期的なミーティングなど)はないし、コンサルのメソッドもないんですから…この点は後ほど触れたいと思います。

結婚相手の候補者の紹介

 結婚相手の候補者紹介は、業者によるものと、ユーザー自身がシステムで検索する2つのパターンがあります。いずれにしても、希望条件を出してそれに合致する(というかそれに近い)異性を紹介します。どちらも、”異性の紹介”とは「異性のプロフィール・データーの提示」に他なりません。また紹介された相手や検索した相手全てと会える訳ではない点にも留意が必要です。

結婚相談所の登録から結婚までの流れ

 参考までに、結婚相談所への登録から結婚までの流れを紹介します(面倒な人は読み飛ばしてくださいー)。

  1. 登録のための書類を提出(本人確認資料、卒業証明書、年収証明、独身証明など)
  2. 自分のプロフィールを作成する→フォーマットがあり、年齢や年収、身長体重、学歴などを記入。写真も添付する。
  3. 異性のプロフィールをPCやスマホで検索して、気に入った人がいたらお見合いを申し込む
  4. 上記3.と同様に異性からお見合いを申し込まれる
  5. お互いが気に入ったら、お見合い成立
  6. 当人(2人)がお見合い。この場では連絡先を教えないのがルール
  7. お見合いして相手を気に入ったら、結婚相談所の担当者経由で意向を伝達
  8. お互い気に入ったら、交際する
  9. 交際中には「肉体関係を持たない」「他の相手とも交際可能」など業者毎にルールがある
  10. 一定期間(例えば3ヶ月間)たったら、相手を一人に限定する
  11. 婚約もしくは結婚。その際は成婚料を支払う

 いかがでしょう?かなりシステマチックでしっかりしたプロセスになっている、「なんだか結婚できそうだ!」というイメージが湧いてきた人もいるのではないでしょうか。しかし現実は非常に厳しいものがあるのです…

結婚相談所の成功率

お見合い成立率

 入会直後、大半の会員が「お見合いを申し込んでも、次々に断り続けられる」という壁にぶち当たります。婚活大手のIBJの発表によると、お見合いを申し込んで成立する確率は平均10%以下しかありません。

3分でわかる結婚相談所|お見合い成立率や成婚率 お見合い成功率IBJ

 男女共に年齢が上がるにつれて、お見合い成立率は低下します。非常に厳しい数字です。

成婚率

 経済通産省の調査によると、結婚相談所(中小が主体)の成婚率は、女性の場合に平均8.6%、男性の場合には平均7.9%しかありません。一方、大手企業主体の業態(経産省は「データーマッチング型」と呼んでいる)は、比較するとそれよりやや高く、女性の場合に平均12.1%、男性の場合は平均8.8%です。

3分でわかる結婚相談所|お見合い成立率や成婚率 成婚率

 ここで注意が必要なのは、業者が独自に公表している成婚率です。”成婚率50%”などやけに高いものは要注意です。数字を大きく見せるテクニックを使っていたり、単純に虚偽の数字を使っている可能性があるからです。

 例えば「成婚退会」といっても、友人の紹介で相手を見つけた会員も自社の成婚者数に含めるとか(分子を大きく見せる)、プレミアム会員(=高所得者の男性など)限定の数字だったり、退会者に絞っているケース(分母を小さくする)などなど。

 業界で統一した基準がないため、「言ったもの勝ち」になっているという残念な状況があります。

成功率が低い理由

 まず一つ目の理由は、「恋愛感情を醸成しにくいシステム」ということです。条件から入って、「交際中は肉体関係を持たない」などガチガチのルールやプロセスに縛られていたら「相手を好きになる」という感情が芽生えにくい。昨今の結婚は恋愛結婚が主流なので、これが成婚率が低い一因となっているのです。

 もう一つは、希望条件のアンマッチです。大多数の人の条件がお互いかみ合わないということなんです。なぜかと言うと、結婚相談所の会員は、相手に求める条件がやたら厳しいからです。

 一例を示しましょう。経済通産省の調査によると、結婚相談所の女性会員と一般の未婚女性を比較した結果、年齢や年収の条件などが2~3倍厳しいことが判明しました。「高い金を払っているんだから、他では見つけられないいい相手を…」とついつい欲が出てしまうんでしょう。だから相手を必要以上に品定めしてしまい、結婚まで至らない人が続出する、となるわけです。

 典型的な体験談(50代男性)をひとつ紹介しましょう。

お見合いを254人も申し込み、112人に申し込まれ、どうしてたった一人のパートナーも見つけられなかったのか。その理由は、まず、ミスマッチだ。こちらが興味を覚える女性は振り向いてくれない。そして、プロフィールを見てスルーした女性からは申し込みいただく。それを1年間繰り返した。(出典:石神賢介著「すべての婚活やってみました」)

料金(および料金体系)

 大手だと1年間で総額30万円前後かかります。中小は大手に対抗するため低い値段設定にしていますが、お見合いをする度に料金がかかったり、婚約・結婚した際には成婚料(10~20万円程度)がかかるなど、「入り口は低く、出口は高い」ことが少なからずあります。「総額で幾らになるのか?」シミュレーションするべきでしょう。その際に重要なファクターとなるのが、利用期間です。

 実は、結婚相談所の平均利用間は、成婚しない人の場合(全体の約9割)約2年間の長期に渡ります。月額料金のトータルは利用期間に正比例しますから、長ければ長いほど総額は高くなります。例えば大手だと2年間利用したら、50~60万円になるということです。

 やはり、結婚相談所は高い…

担当者のサポートは?

 冒頭で結婚相談所たらしめる要因は、担当者が相対して会員をサポートすることだ、と述べました。そこが安価な婚活サイトとの差です。「結婚相談所は高い…」といっても十分なサポートをしていればその高い料金は正当化されるのではないでしょうか。

 そこで焦点となるのが結婚相談所の担当者(アドバイザーや仲人とも呼ばれている人たち)が行っているサポート内容です。一体どんなことをしているのでしょうか?

事務作業が中心

 事務作業や庶務的な仕事が中心です。つまり以下のようなこと…

  • 登録時の受付業務
  • お見合いのセットアップ
  • お見合い後のフォロー
  • その他の手続き関連

アドバイザー業務

 この部分は業者によってまちまちです。

 一部の大手企業では具体的なサポート・プログラムがあります。例えば、月に1回必ず打ち合わせをすることにして、その中で進捗チェックやカウンセリングをするとか。人手がかかる分、料金は高くなりますが、こうした取り組みをしている業者の成婚率は業界平均の2倍前後と成果を出しています。私も婚活コンサルタントとして活動する中で実感していますが、意外に効くんです、第三者が進捗チェックしたり、カウンセリングすることは(理由は長くなるので別の機会に譲ります)。

3分でわかる結婚相談所|お見合い成立率や成婚率 アドバイザー業務の例

 こうしたプログラムがない業者がほとんどなので、有効なアドバイスなど期待しないほうがいいでしょう。例えば担当している会員がお見合いに失敗し続けても、原因分析や改善策を練り上げることなどしません。ただ「今回はご縁がありませんでした」というマニュアルに書かれた定型文言を繰り返すのみ。実際、三菱UFJ R&Cが行った調査によると、会員それぞれに対する個別のニーズに応じたサービスが提供されると感じた人はわずか6%しかいません。

まとめ(結婚相談所選びで、重要なポイント)

 前述のとおり、結婚相談所の最大の特徴は「担当者」という人手をかけたサポートにあります。なんだかんだ言っても、婚活がうまくいかない人たちの最後のよりどころですから、「担当者がバックアップしてくれる」「何かあったら相談できる」というのは何物にも代えがたく、結婚相談所に期待する最大のバリューになるわけです。

 なので、結婚相談所について回る悪評「入れる時は熱心で、入った後は放ったらかし」は由々しき問題です。放ったらかしなら婚活サイトと何ら変わりません。だからこそ、結婚相談所は「担当者」が行うサポート内容で選ぶべきでしょう。具体的には、担当者が実施する、プログラム(定例ミーティングやカウンセリングなど)の有無、その内容や有効性、契約に含まれているか否かなどです。

 結婚相談所は玉石混合です。本当に頼れるところか否か吟味する必要があるのです。もし「玉」を引き当てることができたら、正真正銘の「最後の拠りどころ」になることでしょう。

 

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