3分でわかる婚活のまとめ|全体像・成功率・費用・期間など

3分でわかる婚活のまとめ|全体像・成功率・費用・期間

 婚活に関する情報はネット上に溢れかえっていますが、全体像がサクッとわかるものがありません。この記事は「3分でわかる…」と題して、各婚活手段の特長・成功率・費用(料金体系)・チェックポイントなどの切り口で婚活の全体像をまとめました。

 これから婚活をはじめる人も、婚活中の人にとっても、道標になるような情報を紹介したいと思います。例えば、みなさんご存知でしょうかーー  高額料金で知られる結婚相談所の成功率がどのくらいか。答えは、女性が平均8.6%、男性は7.9%(経済通産省の調べ)しかありません。「意外…」と感じた人には、こうした情報をまとめて知ることができる絶好のチャンスです。ぜひ最後までお読みください。

3分でわかる婚活のまとめ 著者紹介

そもそも婚活とは何なのか?

社会現象を表すコンセプト

 「婚活」は、2007年に中央大学の山田昌弘教授が提唱したコンセプト。「なんだか結婚しない人が最近やけに増えてきた…」と疑問に感じた山田先生が調査分析した結果、かつてのように「誰もが自然に結婚できる時代」ではなくなったことが判明。「結婚活動しないと結婚できない」ことを端的に示すために「婚活」とネーミングしました。

3分でわかる婚活のまとめ 社会現象を示すコンセプト

 このコンセプトは衝撃をともなって世の中に知れ渡りましたが、あくまでもコンセプト。「婚活=結婚するための活動」といわれても具体的な実践方法を定義していないので、捉え方は人によってマチマチ。ある人はパーティに行くことや自分磨きのことを言い、別のある人は友達に「いい人いない?」と紹介を頼むことを婚活と呼んでいる、などなど千差万別です。

実践レベルでは3つの要素

 「婚活」を、実践レベルに落としこむと「探す」「交際」「決定」の3つの要素に因数分解できます。つまり、結婚相手の候補者を探して、交際を経て、結婚するか否か決める(決めるように説得する)ということです。

3分でわかる婚活のまとめ 実践レベルでは3つの要素

 そして、多くの人が「婚活」と聞いて連想するのが、「合コン」や「婚活パーティ」などの「探す」に属する婚活手段です。なので、この記事では「探す」に焦点を絞って情報を紹介したいと思います。

この記事でとりあげる婚活手段

  • 合コン
  • 婚活パーティー
  • 婚活サイト
  • 結婚相談所

 本題に入るその前に… 婚活の全体像として、婚活の成功率や期間に触れておきましょう。

婚活の全体像

婚活の効果は?(成功率)

 これから婚活する人も、婚活中の人も同じく気になるのが、婚活の成功率だと思います。ズバリそれを紹介しましょう。三菱UFJ R&Cの調査です。この会社による消費者調査の結果、かなり力を入れて婚活をした場合、約5割の人が成功することが判明しました。

3分でわかる婚活のまとめ 婚活の成功率 約5割

 成功と失敗の割合が半々であるーーこの数字をどう捉えるか、人それぞれです。私は巷で囁かれているよりはいいのではないか、という所感を持ちました。ちなみに、ここでいう「力を入れた婚活」というのは、婚活サイトと結婚相談所などの継続的なサービスを利用することを指しています。

・関連記事「婚活の成功と失敗の確率、半々と判明|5万人消費者調査で判明

婚活期間は?

 婚活期間は2極分化します。ある調査によると1年以内で婚活を終わらせる人は約半数。その一方で3年以上に及ぶ人が3人に1人います。

3分でわかる婚活のまとめ 婚活期間2極分化

 婚活期間が短期間で終わるか、それとも長期化するか、それを左右するのは婚活手段の選択と本人の素養です。例えば前者でいうと、結婚相談所の平均在籍期間が2年であるのに対して、インターネットを利用した婚活は平均1年(経済通産省、調べ)と倍の差がつくといった具合です。

合コン

 いわずと知れた出会いの場の定番ですが、イメージほど成功率が高くない、というのが実態です。合コンは身近なイベントなので、形式や費用などは周知のとおり。まずはイメージと格差が大きい成功率から紹介しましょう。

合コンの成功率は?

 リクルート・ゼクシィ総研の調査によると、合コンで交際相手を見つけた人はわずか6.6%しかいません。イメージの割には低調な結果ですね。

3分でわかる婚活のまとめ 合コン成功率

合コンに向いている人は?

 そもそも合コンでうまくいく人は、もともとモテる人です。男性でいえば、短時間に自分を上手にアピールできて、次のアクションにつなげられる人。女性であれば、若くて綺麗でお淑やかで気がきいて…などなど。外見や瞬発的なコミュニケーション能力に長けた人じゃないと成果を期待し辛いところです。

合コンの評価は?

 1回に4~5名の異性としか会えないので、インターネットや婚活パーティと比べると効率が悪い手段です。だから、先の調査が示すとおり成果があがりにくいのでしょう。合コンの期待値は下げるべし。合コンを婚活の柱にすえるのは得策ではありません。

 ただし、もし誘われたら検討の価値は十分にあるでしょう。そのくらい貧欲なほうが何事うまくと思うからです。実際のところ、東京大学・社会科学研究所の調査によると、複数の婚活を行った場合のほうが成果があがる。その差は最大2倍以上という調査結果があるくらいですから。

・関連記事「東大の研究から判明|結婚の確率を上げる4つの原則

・関連記事「合コンは婚活に有効なのか?結婚できない男女を救うのか?

婚活パーティー(お見合いパーティー)

 婚活の定番メニューです。多くの人が「婚活」で連想するものの一つが、他ならぬ婚活パーティー(別名:お見合いパーティー)です。

サービス内容

 いろんな業者さんが主催をしてますが、内容はほぼ一緒、パターン化されています。交通の便のいい所で開催し、所用時間は2時間くらい。参加している異性全員と1対1で会話ができるプログラムと、お互い気に入った同士を結びつけるプログラム(「カップリング」と呼ばれている)が用意されています。男女同数を募集しますが、実際そうなるかは当日になるまでわかりません。

3分でわかる婚活のまとめ お見合いパーティーの内容

 「異性全員と1対1で会話できる」といっても一人当たり1~3分で、次々と相手が変わるのでせわしなく、隣の話し声が丸聞こえなので話に集中できません。カップルになれないと惨めな思いもするし、通常のパーティーのような優雅さはありません。

料金体系

 「どういう人が集まるのか(参加資格)」が、各々のパーティーを特徴付けます。そして差別化のポイントでもあります。例えば、男性は医師限定とか、女性は客室乗務員限定など。料金は男性が5~6千円、女性が2~3千円というのが相場ですが、「医者を紹介するから」女性1万円とか、「スッチーと話せるよ」だから男性2万円など、料金はターゲットの希少価値に連動します。

婚活パーティー(お見合いパーティー)の成功率は?

 成功率に関する正確なデーターはありません。業者自体が把握できないからです。しかし、ある調査によると、婚活パーティーで成婚する人の割合は全体の2.2%と低調です(明治安田福祉研究所、調べ)。

婚活パーティー(お見合いパーティー)に向いている人

 合コンと似ています。男性は瞬発的なコミュニケーション能力に長けていて、大勢の人の中でも物怖じせずにガンガン女性にアプローチできるガッツのある人。一言でいうとナンパが得意な人は向いています。女性も合コンと似ていて、外見がよくて若くて、お淑やかなイメージの女性。あと、意外かもしれませんが、ちょっとセクシーな服装をした人が男性人気をさらいます(婚活会社IBJの実地調査)。以下はその参考記事です。

・関連記事「婚活の服装《女性編》データーから判明、男性に人気なのは意外なアレ

婚活パーティー(お見合いパーティー)の評価は?

 合コンと同じで、期待値を下げるべし、なんですが、婚活をはじめたばかりの人が、数回行くにはいいと思います。単発的なイベントで、料金も数千円程度。あわよくば相手を見つけられるし、そうでなくても婚活パーティーにでれば一発で婚活中の異性からどう見られているか、その評価が歴然とわかるからです。婚活は甘くありません。その厳しい現実に気づき、建設的な活動をする上で有用なヒントを得られると思います。

・関連記事「3分でわかる婚活パーティー|内容・料金・成功率

婚活サイト

 インターネットが産業や日常生活のあり方を大きく変えたように、婚活サイトは男女の出会いのあり方を変えました。まずは、それを示すデーターから紹介しましょう。

婚活サイトの成功率は?

 婚活サイトで結婚相手と出会った人は、全体の10パーセント前後です。職場・学校・紹介など身近なところから自然に発生する出会いを除くと、つまり意図的な出会いの場としては最も高いシェアを占めています。

3分でわかる婚活のまとめ 婚活サイトの成功率

 なお、元データーではSNS(フェイスブック)と婚活サイトが別々に集計されてましたが、この記事では一つにまとめました。昨今、伸長著しいフェイスブックで稼働するマッチングアプリがSNSとして集計されている可能性があるからです。

サービスの内容と料金形態

 以下の図のとおり、自分のプロフィールの登録からはじまって、相手探し(条件検索→相手のプロフィールを見る)、メッセージ交換などができます。料金は月額制で3~4千円というのが相場です。ただし、メッセージ交換以外は無料というサイトが主流です。実際にどんな異性がいるのか、アプローチして相手の反応を試してみるまで無料というスタイルです。

3分でわかる婚活のまとめ 婚活サイトの内容と料金体系(無料と有料)

婚活サイトの特徴

 最大の特徴は利便性とコストパフォーマンスの高さでしょう。ネットにつながる環境さえあれば何処でも何時でもできます。もちろんスマホでもOK。そして、お見合いを100回するのは至難の技ですが、婚活サイトで100人の女性にアプローチするのは比較的容易です。利便性がめちゃめちゃ高いわけです。

 そしてコストは結婚相談所の10分の1以下、会員数は(人気サイトにおいては)おおよそ10倍。コストパフォーマンスが図抜けているのです。

婚活サイトの課題

 いいこと尽くしの婚活サイトですが、もちろん課題もあります。ツールとして十分に活用できない人が一定数いるのです。運営会社はノウハウやコツなどをサイト上に公開していますが、内容や伝え方の問題もあるし、簡単に始められるので、そのあたり研究しないという使い手の問題もあります。

 これらが解消される仕組みができると、コスパがいいだけに婚活サイトの普及はさらに急拡大すると思います。

婚活サイトに向いている人

 パソコンやスマホを持っていて、メールでのコミュニケーションを日常的にしている人(=仕事など)は向いてます。あと、地味な作業の繰り返しが多いので、そのあたりの耐性がある人は適性があるでしょう。

 ただし、依存心がつよく「異性関係は苦手なので、お膳立ては全てしてほしい」という人は、高い料金を払ってでも結婚相談所にいったほうがいいと思います。逆にいうと、自律的に行動できる人は向いているということです。

・関連記事「3分でわかる婚活サイト|既婚者の10%が相手と出会った!

結婚相談所

特徴その1.約7割が個人事業主、玉石混交

 この業態で特徴的なのは、企業規模の構成です。個人と小規模企業が主体の業界です。具体的には約7割が個人事業主、有限会社が約1割で、大手企業(例えばIBJ・ツヴァイ・オーネットなど)はごく少数派という構成です。

 大手は自前で集客しシステムを構築していますが、小規模業者は共同センターのシステムを使用し、会員情報も共有しています。大規模なシステムを独自に構築する力はありませんし、自前の会員だけだと数が少なくてお見合いが組めないからです。

3分でわかる婚活のまとめ 結婚相談所の特徴1

 共同センターを運営しているのが、日本仲人連盟や日本ブライダル連盟などの「●●連盟」や「●●協会」です。一見するとNPOにみえますが実態は営利団体で、開業支援や共同センターの使用料などを収益の柱にしています。

 この共同センターの仕組みが、個人が結婚相談所を容易に開業することを可能にしていると同時に「玉石混合」の状況を生み出している大きな原因になっているのです。

特徴その2.担当者がサポートする

 会員システムだけなら、婚活サイトと仕組みは同じです。担当者が会員に相対してサポートを行う点が婚活サイトとの決定的な違いです。そのサポート内容は、入会の際のチェック(本人確認など)と、お見合いのセットアップやフォローといった事務作業が中心です。

3分でわかる婚活のまとめ 結婚相談所の特徴2

結婚相談所の成功率

 経済通産省の調査結果です。個人事業主を中心にした結婚相談所の成婚率は、女性の場合に平均8.6%、男性の場合には平均7.9%。一方、大手企業主体の業態(経産省は「データーマッチング型」と呼んでいる)は、比較するとそれより高く、女性の場合に平均12.1%、男性の場合は平均8.8%です。

3分でわかる婚活のまとめ 結婚相談所の成功率

 いずれにしても、高い料金の割には成功率は低いというのが実情です。

結婚相談所の料金体系

 業者によって異なります。大手だと1年間活動すると総額30万円前後。中小は大手を意識して、入会金や月額料金を低めに設定してますが、お見合いするたび料金がかかったり(一回あたり5千円~1万円)、婚約・結婚した場合には成婚料(10~20万円)など、「入口は低く、出口は高く」なることがあり得るので注意が必要です。

結婚相談所の選び方

 結婚相談所の最大の特色は、担当者制度にあります。この良し悪しが業者選びの最大のポイントです。先にあげた事務作業はもちろんのこと、婚活の3つの実践要素である、「探す」「交際」「決める」の各々において有効なアドバイス能力があるか否かが、品質を左右します。

 まず、進捗管理やカウンセリングの定期的なプログラムがあるか否か。交際時のアドバイスとして有効なメソッドがあるか否か。担当者はサポート時間を十分に確保しているか否か(=担当者ひとりで何人の会員をサポートしているか)。担当者のスキルの裏付け(経歴・経験年数・保有資格など)などがチェックポイントです。

3分でわかる婚活のまとめ|全体像・成功率・費用・期間 結婚相談所の選び方

 これらを契約書に盛り込んでいるかどうかも重大なポイントです。ウソのような話ですが、ある大手結婚相談所はホームページ上で、担当者(アドバイザー)が外見改造のアドバイスや、会話のアドバイスなど多岐にわたってサポートすると謳いながら、契約対象外としています。

 「やる」といったことを契約で約束しないのは、普通の事業会社では考えられないこと。これでは結婚相談所について回る悪評「入れる時は熱心で、入った後は放ったらかし」を払拭することはできないでしょう。

 

・そして気になるこの記事もチェック → 結婚相談所のトラブル上位5選|統計と口コミで判明した実態とは

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