「婚活」と聞いて多くの人が連想するのが、他でもない婚活パーティーです。出会いを求める男女が集う場所として、今や欠くことのできない存在だと言えるでしょう。
料金は手頃だし、異性に直接会うことができるし、時間もそんなにかからないし。何より「パーティー」という華やかなイメージが「将来の伴侶を求める」出会いを演出するのに打ってつけです。
しかし、肝心の成果は上がるんでしょうか?
この記事では「3分でわかる婚活パーティー」と題して、概要からサービス内容と料金、成功率など、皆さんの関心が高いポイントに絞って、かつ信頼性の高いデーターを交えて紹介します。ぜひ最後までお読みください。
人気テレビ番組から派生した、人気不動の婚活手段
とんねるず司会の人気テレビ番組「ねるとん紅鯨団」(1987~1994年放映)が、現在の婚活パーティーの発祥(ルーツ)です。番組の進行としては、男女数名が自己紹介をした後にフリータイムに突入し、最後は「告白タイム」で締め、という流れです。集団お見合いという設定が斬新で、とんねるずの素人いじりが絶妙、告白タイムでの悲喜こもごもなドラマ性もあり、大変な人気を博していました。
これを模倣したんですね。なので当初は「ねるとんパーティー」と呼ばれ、旅行情報誌「じゃらん」に開催情報が掲載され、ディスコと並び貴重な男女の出会いの場でした。時間を経て、いつしか名称は「婚活パーティー」や「お見合いパーティー」に変わり、今では婚活手段として有力な座を占めているのです。
サービス内容と料金(料金体系)
サービス内容は至ってシンプルです。交通の便がいいところでパーティーを開催する、以上なんですが、特徴は以下の3点が挙げられます。
- パーティーの進行は、ほぼパターン化されている。
- 参加者は婚活目的の男女。男女同数を募集する。
- 参加資格は、パーティーによってまちまち(←ここが特長付け、差別化の要因)。
まず婚活パーティの進行ですが、どこの誰が開催しようとほぼパターンされ次の所要時間と順番で進みます。
- 標準的なパーティーは2時間程度
- パーティーの流れ:①(前半)自己紹介タイム → ②(後半)フリータイム → ③カップリング・タイム
以下に各々説明します。
婚活パーティーの進行①自己紹介タイム
参加している異性全員と1対1形式で自己紹介をします。ただし、時間制限があり一人につき1~3分の短時間。効率的に進行させるため、通常は女性が座っている席(固定席)を、男性が移動して対面する形式が主流です。
異性全員と必ず話しができることは利点である一方、話をしたくない人との会話を我慢しなくちゃいけないし、短時間で気ぜわしいし、隣の話し声が聞こえてきたりして落ち着かないという難点もあります。
婚活パーティーの進行②フリータイム
自由形式での懇談。前の自己紹介タイムで気になった異性と会話する機会が与えられます。ここで男女共に2極分化する傾向があります。
男性は旺盛にアプローチを繰り返す人と、女性に話しかけられず一人で黙々と料理を貪る人に分かれます。女性は基本的に「待ち」のスタンスなので、男性に取り囲まれる女性と壁の花になる女性の二手にわかれます。ここで参加者の明暗がわかます。
婚活パーティーの進行③カップリング・タイム
各自が気に入った異性を数名分、所定のフォームに記入し、それを運営側が集計。お互いの希望が合致した人同士をカップルとして発表します。さらに参加者間で明暗が分かれることになります。
参加資格
パーティーによってまちまちで、これが特長付けや差別化の要因になっています。例えば、年齢層(男性39歳まで、女性29歳まで等々)や職業(例:男性は医師限定)などなど。受付で身分証明書の提示を必須にしている厳格な運営会社もあります。
料金と料金体系
こちらもパーティーによってまちまちです。ただし、1回の参加費用が数千円程度のものが多く、男性が5〜6千円、女性が2〜3千円というのがおおよその相場。他の婚活手段と比べると手頃な出費と言えるでしょう。結婚相談所などは、入会金で10万円、お見合いする度に1万円、継続費用として月会費に1万円など多額の料金がかかりますから。
また、料金体系は1回参加する都度、支払えばいいので、シンプルでわかりやすいと言えるでしょう。
パーティーの主催者は?
婚活パーティー専門業者、大手の結婚相談所、自治体などが婚活パーティーを主催しています。特別なノウハウや資格、自前の設備機器は必要ないので運営者は多岐にわたっています。正直いい加減な業者もあるので、いわゆる業界大手や自治体主催のものを選ぶのが無難でしょう。
婚活パーティーに向いている人は?
性別でいうと女性よりは男性向き。理由としては、男性はアプローチする側で相手を選びやすく、女性は受け身で相手を選びにくいシステムだからです。後述しますが、既婚者に対する調査でもこのことが数字としてハッキリ示されています。
婚活パーティーに向いている人【男性編】
大勢の中で萎縮することなく、短時間で自分をアピールできる人が有利です。なので、ブランドの職業やコミュニケーション能力が高い人が力を発揮しやすい場です。また、フリータイムで人気の女性には男性がわーっと群がるので、間にずけずけと割り込んでいくガッツがあることも求められます。合コンでうまく立ち回れる人やナンパがうまい人は婚活パーティーに向いているでしょう。
婚活パーティーに向いている人【女性編】
女性は第一印象が重要です。つまり外見ですね。若くて綺麗な女性が圧倒的に有利です。他の婚活手段でも女性は学歴や年収などの条件の良し悪しが結果に影響しないことは確認されていますが、婚活パーティーではその傾向がより顕著。男の性(さが)がストレートに丸出しになる場なんですよね。
ちなみに、婚活パーティーで人気の服装は、かわいい系でかつセクシーさがあるものです。話しかけやすくて、ちょっと性的な魅力があるものが好まれるんですね 。
・参考記事:「婚活の服装|データーから判明した、男性人気が高いのは意外なあレ」)。
気になる成功率は?
カップリング成立
カップルリングが成立した相手と見事ゴールインというケースも(後述しますが)当然あるでしょう。しかし、カップル成立がイコール「自分に合う結婚相手を見つけた」ことではありません。あくまでもキッカケで、ここからメールのやりとりやデートを重ねて、本当の意味での選別がはじまるからです。カップル成立後にデートすらしないし、デートしても一回こっきり、なんてことも珍しくありません。
また、カップリングは運営者による「親切な御膳立て」という好意的な見方がある一方で、実績作りで無理やりくっ付けたという話もチラホラ聞きます。例えば記入シートへの記入と提出は必須にするとか、めぼしい相手がいなくても記載させるとか。「カップルが何組誕生!」というのは有力な宣伝文句になりますから、その辺りは少し割り引いて話を受け止めた方が得策だと思います。参考までに、ある体験談を紹介しましょう。
突然の婚活宣言をした友人に付き合って、久しぶりに参加したパーティーでは、最後に進行役のスタッフが「必ず3人の番号を記入してください!」と叫んでいました。正直、1人も書きたいと思う人はいなかったのですが、とりあえずの3人を選んでおきました。ところが、そのうちの1人マッチングしてしまったのです。(中略)主催者のために参加しているのではないんです。(「婚活疲労症候群」高村恵著より)
成婚率
サービスの特性上、婚活パーティーの成婚率を調べることは極めて困難です。会員制でないので追跡調査ができませんし、パーティーの数が膨大なこともあり、全参加者を補足することは難しいからです。ただし、既婚者サイドからの実績調査はあるので、そのデーターを紹介しましょう。
「えっ、たったこれだけ」と感じるかもしれませんが、これには理由があります。
結婚相手と知り合ったキッカケの主流は身近なところ、つまり職場・学生時代・知り合いの紹介です。どんな調査でも7割は身近なところから出会いは生まれるのです。ここで相手が見つからなかった場合に、「イザ、婚活!」となる訳ですが、婚活をしている人の割合は意外に少なく16%程度です(DIMSDRIVEの調べ)。これを勘案すると、婚活パーティの成果はまずまず「健闘している」のではないでしょうか。他の婚活手段(結婚相談所など)と比べても遜色がありません。
特長として目につくのは男女差でしょう。30代男性の場合、既婚者の3.7%が婚活パーティーで相手を見つけている一方、女性の場合には1.2%、つまり3分の1です。男性は気になる女性にアプローチできますが、女性はアプローチを待つ側。そのスタンスの差が結果に表れているんだと思います。
もう一つの特長は期待するほど成功率は高くないということです。独身者が知り合うキッカケとして期待するものと実際のギャップを調査したところ、婚活パーティーがワースト3にランクインしたのです。
まとめ
「婚活」というと、多くの人は「合コン」や「友人の紹介」と並んで「婚活パーティー」を思い浮かべます。ただし、期待するほど成果は上がらないとうのが実態です。しかし、私は初めて参加した婚活パーティーで結婚相手を見つけた人を何人も知っていますし、前述の既婚者調査で紹介したとおり、婚活手段としては”そこそこ”いい線をいっていると思います。
だから、期待しすぎは禁物…。パーティーといっても、人によっては苦行に近いし、カップルにならないと惨めな思いをするし、万人にとって決して楽しいものではありません。他の婚活も似たり寄ったりで、現実は地味な活動の積み重ねです。そういう意味では、婚活の厳しさを肌で知り、自分の立ち位置がわかる貴重な機会だと思います。
値段も手頃で、拘束性もない気軽さがある。なので「まず婚活してみよう」と思う人は、お試しで1~2回くらい参加するのは十分に意義があることだと思います。成果があがらなければ直ぐに軌道修正するという前提で。そして繰り返しになりますが「期待しすぎは禁物」ですぞ!
・そして気になるこちらの記事もチェック→ 3分でわかる結婚相談所の全て|お見合い成立率や成婚率など
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