多くの人が「婚活」と聞いて連想するのが、合コンです。合コンに参加すれば、「いい出会いがある」「ステキな人に出会える」と期待に胸を膨らませるのでしょう。しかし、婚活手段として有効であるとは言い難い…。なぜなら成功率が低いからです。
ある調査によると、合コンで交際相手を見つけた人の割合はわずか6.6%。別の調査では結婚相手を見つけられた成功率は他の婚活手段に比べて低調であることが明らかになっています。合コンは「出会いの場の本丸」というイメージと実態はかけ離れているのです。
この記事では、様々な調査データーを元に「合コンは婚活に有効なのか?」「結婚できない男女の救世主になるのか?」について検証したいと思います。ぜひ最後までお読みください。
婚活=合コンの思い込み
「婚活をしよう」と意気込む男女がまず行うのが「合コン」です。イメージの良さと手軽にできることから手をつけるんでしょうね。婚活経験についての調査を行うと、必ずといっていいほど上位にランクインします。例えば、明治安田福祉研究所の調べではダントツの1位です。しかし、実態は期待ハズレと言えるでしょう…
合コンは期待するほど成果があがらない
合コンは期待するほど成果があがりません。まず、出会いのきっかけとして合コンはかなりマイナーな存在だ、というのが実情です。2015年に行われたリクルート・ブライダル総研の調査によると、出会いのきっかけは、「職場」「学校」「紹介」、つまり身近なところが約7割を占める中で、合コンはわずか6.6%程度しかありません。
婚活した人が実際にどの手段が有効だったか、というアンケートをとっても合コンの成果は芳しくありません。メディア・マーケティング・ネットワークの調査によると、合コンの成功率は15.6%です。SNSやマッチングサイトなどのインターネットの成功率が50%であることを考えると、かなり分が悪い手段だといえるでしょう。
合コンは期待するほどの成果があがらないなのが実情なのです。
合コンが期待外れの理油
理由その1.初対面の異性と短時間で仲良くなるのは難しいから
合コンが期待ハズレの理由は、まず初対面の異性と短時間で仲良くなるのは難しい、ということが挙げられます。皆さんも経験あるかもしてませんが、私が合コン経験者からよく聞く話をまとめると次のようになります。
堅苦しい雰囲気のなか、よそよそしい話をして、二次会までいけば何かあるだとうと粘っても、メルアド交換が関の山
そのメルアドも次につながりにくいのは、先の調査結果から明らかです。
合コンでうまくいく人は、初対面の異性でも臆せず親しくコミュニケーションができ、男性では人気の職業で話が面白い人、女性では若くて綺麗でおしとやかなタイプの人、かつ瞬発力がある人(=例えば、帰り道のわずかな時間に連絡先を聞き出し、次の約束をするなど)です。まぁ、一言でいうと「モテる人」ですよね。婚活に躍起になるタイプではありません。
理由その2.効率がめちゃめちゃ悪いから
今やインターネットで気軽に異性と出会える時代なので、効率性はめちゃめちゃ悪い…。大勢の候補者の中から、いろいろな条件を元に相手を探し出すのが「婚活」ですから、一回に4~5人の異性としか会えないのは性質上やはり効率が悪い。だから、成果が上がりにくいのでしょう。
この効率性については、婚活会社大手オーネットでマーケティングを担当していた西口敦さんの話が秀逸です。肝の部分を紹介しましょう。
ある女性のコメントから「悪くない」合コンが「せいぜい」10回に1回とすると、
・10回分、4~5万円のお金に加え、
・毎回2~3時間の20~30時間、かつ見知らぬ人と話すというエネルギーの消費
これだけのエネルギーを費やして、ようやく1人、しかもその先につながるかどうかわからない…。このように合コンにまつわるミクロの事象を掘り下げていくと、合コンでの結婚成立の可能性は極めて低く、ROI(費用対効果)がまるで合わないということが、よくわかる。これは効率、悪すぎである。(出典「普通のダンナがなぜ見つからない?」西口敦著
さすが東大出身、バリバリの戦略コンサルタントの西口さん。本質を抉り出していますね(西口さんはコンサル会社のA.Tカーニー・BCGなどで活躍し、現在は独立)。
なぜ、合コンに期待するのか?
こんなに効率の悪い婚活手段になぜ多くの人が期待するんでしょうか?一言でいうとイメージの刷り込みなんですよね。具体的に説明しましょう。
その昔、男女交際がいまのようにオープンでなかった頃、「コンパ」つまり親睦を深めるための飲み会は男女別々に開かれていました。それが1970年頃になると、男女で合同のコンパが開かれるようになったのです。合同のコンパ、略して「合コン」です。見知らぬ男女が気軽に知り合える出会いの場などめったになかったため、当時の合コンは画期的なイベントだったわけです。
この鮮烈なイメージは時間を経てもなかなか色あせなかったのです。バブル時代には定番の出会いの場といえば、合コンとディスコくらいしかなかったし、2000年に入っても人気テレビドラマ「やまとなでしこ」で主役の神野桜子の狩場は合コンだったし、その後も「芸能人の誰々がモデル風美女をお持ち帰り」というニュースが度々メディアを騒がしたりして…「なるほど合コンは男女の出会いの定番だ」という刷り込みが行われてきたのです。
20代の合コン離れ
しかし、「出会いの場の定番=合コン」「婚活=合コン」という図式は、今後ガタガタと音をたてて崩れ落ちるかもしれません。なぜなら、20代の合コン離れが顕著だからです。リクルートの2015年10月の調査結果によると、30代の男女と比べて、20代の男女は合コン経験者がガタ落ちしているとのこと。
今やスマホが若者の欠かせないツールになり、そのスマホのアプリで気軽に異性と出会える時代ですから、この趨勢は当然の帰結なんでしょう。
まとめ
「婚活で合コンは有効なのか?」と問われれば首を傾げざるを得ませんし、「結婚できない男女の救世主か?」と言われたら、うつむくしかありません。肯定的な材料がないからです。ただ、いいご縁はどこからやってくるかわかりません。たまたま参加した合コンでお相手を見つけたという人を私は何人も知っています。
合コンは婚活の主戦場にはなりえませんが、もし知り合いから誘われたら検討の価値は十分あるでしょう。そのくらいチャンスに貪欲な方が物事はうまくいくと思うからです。ただあくまでも、「合コンの期待値は下げるべし」という前提ですが。
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