30代後半の女性といえば、「結婚するのか?」「結婚より仕事を選ぶのか?」「子供を産むのか否か」ーー。人生における重大な決断を迫られる節目の年頃です。30代後半から妊娠し辛くなるという実態があるし、多くの男性がそれを踏まえて結婚相手に「35歳まで」と足切り条件を設けることが背景にあるからです。
そんな時に参考にしていただきたいデーターがあります。30代後半の結婚率は約8%。そして婚活に精を出すと56%にまで跳ね上がるという事実です。巷には「確率2%説」がまことしやかに語られている中(=これ完全なデマ。後ほど説明しますが)、”決断と努力”が結婚の確率を大きく押し上げるという事実を、人生の一大決心をする際に参考にしていただきたいと思います。
この記事では、日本屈指のリサーチ会社(=三菱UFJ R&C)の調査結果などを交え、30代後半の女性が結婚できる確率を明らかにしたいと思います。ぜひ最後までお読みください。
35歳過ぎると結婚はほぼ不可能は、まったくのデマ
まず「30代後半の未婚女性が(5年後に)結婚できる確率は2%」説の誤りについて説明します。例えば、こちらの記事( 35歳過ぎると結婚はほぼ不可能。できたのは男性3%女性で2% )ーー。政府がおこなっている「国勢調査に基づいて」とあり、一見もっともらしく見えます。しかし、未婚率同士を引き算するという統計学を少しでもかじった人なら絶対にやらない初歩的なミスを犯しているのです。
もし国勢調査のデーターを用いるなら、”未婚者数”同士の比較をするべき。具体例を示すと…
つまり、約2%ではなく約8%というのが正しい推定値なのです。ちなみにこの国勢調査の中には「結婚したくない人」も分母に含まれているため、それらを除くと更に数字は上ぶれすることを付け加えておきましょう。
ちなみに国勢調査はサンプル調査であって、追跡調査ではありません。このため経年比較には向いていないのです。例えば、2005年に43歳の未婚女性は84,146人。それが5年後の2010年に48歳の未婚女性が87,506人。未婚者が3,360人も増えている。これは絶対にあり得ない現象です。なぜなら「未婚者」とは生涯一度も結婚経験がない人を指すからです。
国勢調査のデーターを用いたという「30代後半の歳未婚女性が結婚できる確率2%」説ですが、
- 計算ロジックの誤り
- 結婚したくない人も母数に含まれていること
- そもそも国勢調査の数字を用いること自体が誤り
という2重3重のミスを重ねた信頼できない、というかまったくのデマなのです。
30代後半の女性が結婚できる確率は56%
「結婚できる確率」を求めるなら、「結婚したい意思を持った人」の中から結婚できた人の割合を求めるべき。その観点から面白い調査結果を紹介します。日本有数のリサーチ会社、三菱UFJ R&Cがおこなった調査。具体的には5万人の「婚活サービス」の利用経験者を対象にしているので、まさに知りたいことが分かるというわけです。
この調査によると、30代後半の女性の結婚できる確率は56%ーーー
ここで注目すべきは内訳です。56%のうち、利用している婚活サービスで相手を見つけた人の割合は約33%。それ以外が23%。後者は例えば結婚相談所で活動していると同時に、友人の紹介とか、仕事関係とか、社会人講座など身の回りから相手を見つけた、ということです。
他の年代と比較した場合、30代後半の女性は婚活サービスで相手をみつけた人の割合が多く、身の回りで相手をみつける人が少ないのが特長です。これは一体何を意味するのでしょうか。
30代後半の女性は婚活適齢期
まず一つ目が、身の回りで独身男性と知り合う機会が年を経るごとに少なくなることです。自分の年齢と釣り合うのは既婚者ばかり…という状況になるわけです。実際、経済通産省の調査によると、30代後半の女性は20代後半の女性に比べて職場で独身男性と親しくなるきっかけは40%も減少します。婚活サービスに頼る割合もその分増えるというわけです。
もう一つが「目が肥えた」ということ。男性からちやほやされるのは20代後半から30代前半をピークにして下降します。その一方、男性を見る目は年を経るごとに確実に肥えていく。結果、30代女性の多くが高望みをし周囲にいる(数少ない妙齢の)男性に魅力を感じ辛くなっていくんでしょう。
そうした中、婚活サービスでは「選ばれない」という厳しい現実に何度も直面し、自己評価が下がると同時に男性に対する条件も下がる。こうして適正化が進むので、婚活の効果が現れやすい、ということではないかと推察しています。
30代後半の女性は婚活の効果が大きい世代です。婚活適齢期と言い換えてもいいくらい。だから、結婚する意思を固めたら婚活サービスを利用するのも一計です。ただし、結婚相談所の成婚率は8.6%(経済通産省の調べ)とイメージと実態は大きく異なるので、どんな婚活手段を選択したらいいか、その審美眼が求められます。ぜひ以下の記事も参考にしていただけると幸いです。