2012年にNHKで放映された「卵子老化の衝撃」は、女性が結婚適齢期を考えるうえで大きな影響を与えました。子供を産める(産みやすい)年齢から逆算して目標を決めたり、婚活の現場では多くの男性が「子供がほしい」という理由から30代前半の女性を希望するようになったからです。
同じように、男性の結婚適齢期への影響必至の要因があります。それは「精子の老化」です。35~40歳を境に精子も老化して、子供ができにくくなることが徐々に世の中に知られるようになったからです。
この記事では、加齢と男性の妊娠能力について採り上げます。子供がほしい男性だけでなく、婚活中の女性にも役立つはず。どうぞ最後までお読みください。
35~40歳ではじまる、精子も老化する衝撃
男性の場合、夜の営みができる限り「いくつになっても子供はできる」と思われています。すこーし生殖関係の知識のある人でも見解は同じです。卵子の数は生まれたときが一番多くて、その後は減る一方。そして老化もする。しかし精子は常につくり変えられてフレッシュな状態だから、という理由です。
がしかし。「精子も老化する」そして「子供ができにくくなる」という医学的なエビデンスが、晩婚化の進展とともに国内外からまたぞろ出てきています。「男はいくつになっても…」の認識を改めるべき時代なのかもしてません。例えば…
精子の数は減るし、弱くなる
日経トレンディ2014年3月12日の連載「男こそアンチエイジング」によると( Fertil Sterilを引用し)、5081人の精液を調べた結果、精子の数は35歳から毎年1.71パーセントずつ減り、精子の奇形率は41歳から毎年0.84パーセントずつ増えること、44歳から精子の運動率が落ちる、とのこと。
年をとると、髪の毛が薄くなったり足腰が弱まるのと同じく、精子も弱くなるんですねー
精子の妊娠能力も落ちる
男性不妊専門医の岡田弘教授(獨協大学)は、患者さんの年齢が35歳をこえると成果がでにくくなることに気づきました。そこで8千人以上の精子の機能検査を実施。すると子供ができない男性の場合、妊娠能力(=卵子を活性化する能力)が、35歳から40歳を境にして明らかに落ちる傾向を見出したのです。
ここ一番の決定力が落ちる、ということ。年をとるって切ないですね。
パートナーが妊娠するまでの期間が長期化する
男性の年齢があがるにつれて、パートナーが妊娠するまでの期間が長期化する、という研究レポートがあります。具体的には、20代男性の場合には平均6ヶ月。30代から40代前半では10ヶ月間。40代後半で19ヶ月間、そして50歳以上では32ヶ月もかかるとのこと。
どうやら、男性も歳を重ねるにつれて、子作りの能力が下さがるようです。
精子の老化は個人差が大きい
これまで述べてきたことは、あくまでも一般論。先の男性不妊の専門医(岡田医師)によると、精子が老化する男性と、そうでない男性に分かれるという。つまりこれは個人差が激しいことを意味します。
確かに50代はおろか70代で子供ができた人さえいますから…。ざっと挙げるだけでも、加山雄三さんの父上である往年の大スター上原謙さんは70歳で、喜劇王チャップリンは75歳で子供ができています。女性がある一定の年齢をこえるとすべからず閉経し子供が産めなくなるのとは事情が異なるというわけです。
まとめ
そうはいっても、グズグズしていられません。もし、あなたが妙齢の男性で(ここで言う妙齢とは30代後半以降)、子供がほしいならすぐさま行動に移すべきです。精子が老化する可能性があるーーこの妊娠能力はいうに及ばず、年をとるにつれて経済力も体力も心許なくなるからです。
子供を一人前にするまで20年前後お金がかかりますが、定年は60歳(再雇用でも65歳)。そして子育てには体力が必要です。私は49歳11ヶ月で第一子が生まれましたが、抱っこにおんぶ、あやすのも一苦労。妻の子育てと家事のサポートでさえヘトヘトになる有様です。
人生は有限、そして何事にも適齢期がある。子供を希望するなら一日も早く結婚し妊活に励むべきだと思います。老婆心ながら…、識者と経験者は語るの巻でした。
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