人は誰しも「結婚適齢期はいつ?」「あれ、過ぎちゃった?」と疑問に感じる時があります。それは節目の年齢になったり、「あんた、そろそろと…」親にプレッシャーをかけられたりと、きっかけは人によって様々だと思います。
しかし「結婚適齢期は何歳?」と聞かれて、迷わずズバッと答えられる人は皆無でしょう。親の希望、周囲の状況、子供を持つか否かなどから判断基準が異なるからです。もっと言うと、結婚適齢期という社会通念が現代ニッポンで崩壊したからに他なりません。
とは言え、いつまでも若くはないし、物事には「売り時」ってあるし、定番の「子供のことを考えたら」という制約条件もあるし、やはり「結婚適齢期」を決めた方が何かと得策のようです。
この記事では、「結婚適齢期はいつなのか?」その判断材料をいろいろな観点から提示したいと思います。例えば、女性の場合には妊娠のタイムリミットが一つの目安になりますが、皆さんはご存知でしょうか?40代初婚女性の約6割が子供を生んでいることを。そのうちの3分の2が、子供が2人以上もいることを(週刊誌「AERA」調べ)。こうした実態を交えて、結婚適齢期に関する考え方を紹介します。ぜひ最後までお読みください。
ちなみに、筆者は49歳で結婚しました。人生最高の適齢期だったと思います。
「平均初婚年齢(30歳)=結婚適齢期」説
多くの人が結婚適齢期を意識する時、それは「周りが結婚ラッシュ」で焦りを感じたときではないでしょうか。会社の同期や学生時代の友人たちがワーっと結婚して、ウェディングドレスを着た幸せそうな姿をみれば、焦りを感じるのが自然の成り行きです。なので、周囲が結婚する年齢=結婚適齢期という考え方が成り立ちそうです。そこで、周囲の結婚ラッシュの指標として「初婚年齢の平均値」に着目してみましょう。
厚生労働省の調べによると、現在、初婚年齢の平均は、女性29.4歳で、男性は31.1歳です。面白いことに20~30代の男女を対象にした調査によると、男性から見た女性の適齢期の1位が30歳、女性から見た男性のそれは30歳と、ほぼ平均初婚年齢と一致しています(結婚情報誌「ゼクシィ」調べ)。
ちなみに、親世代が若かりし頃、1960年代~70年代前半の女性の平均初婚年齢は24歳。このころ、女性は24、25歳を過ぎると売れ残るという「クリスマスケーキ」説が盛んにいわれた時期でした。やはり平均初婚年齢は結婚適齢期と一致していたという訳です。
結婚適齢期の上限「女性34歳まで、男性39歳まで」説
先の「クリスマスケーキ説」には、「売り時を逃すな!」という考え方が根底にありました。最も高く売れるときに最高の相手を捕まえるべし、という事なんでしょう。また「賞味期限」が切れたら売れ残るぞー、という意味合いもありました。現在、そういう意味で取りざたされるのが、女性の35歳と男性39歳です。
婚活の場で、男性は40歳過ぎると大半の女性の希望条件から外れます。子供が一人前になる前に定年になるなどの理由からです。女性の場合は35歳過ぎると妊娠リスクが高まるので、「子供が欲しいので」という男性陣から敬遠されるようになります。だから、結婚適齢期の上限は、女性は34歳で、男性は39歳だ、という理屈です。
しかし、私はこの考え方に異論があります。確かに、婚活でこの年齢を超えると不人気になるのは事実かもしれません。ただ、男女共に未婚化が進み、年相応の異性がいるので、売れ残りリスクは大きく下がっているのです。例えば、45歳の男性が「堀北真希ちゃんみたいな、綺麗で若い子がいい」と無理筋にこだわらなければ、お相手は一定数いるということです。実際に、35歳以上の女性や40代男性の初婚件数は、この30年間で大きく増加しているのです。
結婚における賞味期限は、人それぞれ。ケーキと混同することなかれ、と私は声を大にして申し上げたい。そしてもう一つ、賞味期限は大幅に伸びているんだぞ、と申し上げましょう…
賞味期限の大幅な拡大
「若いうちに結婚したほうがいい」と親世代はよく言います。しかし、この「若いうち…」の定義が大きく変化しています。アンチエイジング技術が大きく進歩している事と、日本人の平均年齢が急上昇している事がその背景になっています。後者でいうと、1980年には33.5歳。それが2009年には44.3歳。なんと10歳も上昇しているのです(下記参照)。
日本人の平均年齢の推移
- 1960年:28.5歳
- 1970年:30.5歳
- 1980年:33.5歳
- 1990年:37.0歳
- 2000年:41.5歳
- 2005年:43.1歳
- 2010年:44.3歳
- 2020年:48.0歳(予測)
- 2030年:51.2歳(予測)
この2つの効果は、「若いうちに…」や「年齢感」に関する捉え方を一変させました。例えば一昔前、グラビア・アイドルといえば10代~20代女性の専売特許でした。大胆ビキニは「若いうちに…」ということです。しかし今や、30代のグラドルも珍しくない時代。平均年齢45歳の世の中では、30代はまだまだ「若い」ので大いに需要があるということなんでしょう。
40代初婚女性の3分の2が出産!の衝撃
前述の「若いうちに…」には外見だけでなく、「若いうちに子供を産んだほうがいい」というニュアンスが言外に含まれています。経済的にも体力的にも、若いうちに産んだほうが得策だ、という理由からです。しかし昨今、「芸能人の誰々が、40代で第一子を出産」というニュースがメディアに流れる度に、この見方は希薄になります。実際ある調査では、40代で初めて結婚した女性の約6割が「子供を産みたい」と回答しているのです(週刊誌「AERA」調べ)。
更に、この調査は衝撃的な実態をレポートしています。なんと40代初婚女性の6割強が子供を産み、そのうちの3分の2が子供が2人以上もいるとのこと!
もちろん、出産までの過程には様々なハードルが待ち構えていたことでしょう。そして産んだ後も心配事がついて回っているのかもしれません。女性が35歳を過ぎると妊娠リスクなどが高まるのは厳然たる事実だからです。しかし、こうした高齢出産の実例が、結婚適齢期に対する考え方を大きく変えたことは間違えありません。
まとめ
「クリスマスケーキ」が通説だった頃、結婚適齢期はいわば社会通念だったと思います。しかし、この20~30年の間に起こった変、つまりアンチエイジングの進歩や、日本人の平均年齢の上昇、高齢出産の実例の増加などが、この社会通念を崩壊させました。だから、30代40代で独身でも肩身が狭い思いをすることは少なくなりました。30代40代で結婚の夢を描くことも十分可能です。結婚適齢期の自由度は広がり、それは世間様が決めるものではなく、自分自身で決める専権事項になったのです。
「結婚適齢期はいつ?」という冒頭の問いかけは、あなたが自由に決めればいいということです。この決定は同時に、責任を背負い込むことになります。そして、年を重ねた後の結婚はそれ相応の覚悟が必要だということをお忘れなく。
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